「盛大な葬儀を行うのが故人のため」
「寂しいよりも華やかな葬儀が良い」
このような意見が当たり前だった日本のお葬式に変化の兆しが見えています。
盛大な葬儀は一般葬として今もたくさん行われていますが、近年では親族や特に親しかった達だけでゆっくりと故人を見送りたいということから、家族葬をはじめとしたシンプルで小規模な葬儀が注目されています。
今回はシンプルで小規模なお葬式の種類や、注目されている理由を解説します。
⇛総額14万円という格安でできて満足度93.4%の葬儀社はこちら!
Contents
一般葬と家族葬、直葬(火葬式)の割合から見る葬儀の傾向
日本での葬儀はどのような形式がどれくらいの割合で行われているのかというデータがあります。
実際に見てみましょう。
公正取引委員会による調査
一般葬:63%
家族葬:28.4%
直送(火葬式):5.5%
その他(一日葬や社葬も含む):3.1%
(2016年 公正取引委員会「葬儀の取引に関する実態調査報告書」より、全国696の葬儀社が回答)
鎌倉新書による調査
また、葬儀に関するデータ集計をしている鎌倉新書が行った葬儀社217社への調査では、以下のような数字になっています。
一般葬:42%
家族葬:32%
直送(火葬式):16%
その他(一日葬や社葬も含む):10%
(鎌倉新書「直送の実態を探る」より)
葬儀費用、参列者数は減少傾向
やはりまだまだ一般葬を執り行う方が多数ですね。
しかし、家族葬はどちらの葬儀でも三割前後というところまで増加しており、明らかに一昔前よりも一般的な葬儀になっていることがわかります。
そしてなにより、アンケートに回答した葬儀社も家族葬と直葬(火葬式)の件数が増加傾向にあると答えています。
もちろん、一般葬は減少傾向です。
そして、実に8割の葬儀社が「一件あたりの葬儀費用、参列者数が減少している」と回答しています。
どうして家族葬が増えているのか?
家族葬や一日葬、直葬といったシンプルで小規模なお葬式が増えている理由はどういったものでしょうか。
実は、現代社会の状況に合わせて葬儀も様変わりしているということが考えられます。
故人の遺志
故人が盛大に葬儀をしたいと考えていないという場合が増えているようです。
一昔前のように、盛大な葬儀が良いものとされなくなってきた社会的背景があると思われます。
葬儀にお金を使うよりも、親族にお金を少しでも遺したいと思われる方も多いでしょう。
高齢化で参列者が減っている
高齢化が非常に進んだ日本では、寿命が長くなっているために昔ほど参列者が訪れることも減っていると思われます。
亡くなった方の知り合いや遺族も高齢な方が増えるのは当然になり、参列者自体が減るということになるでしょう。
宗教に対する考え方の変化
以前ほど葬儀そのものや信仰心が重要視されなくなってきたことにより、無宗教での葬儀や小規模の葬儀に対して違和感を感じる方も減っています。
経済的負担を減らしたい
日本の経済の低迷は長期間にわたって続いており、誰もが盛大な葬儀を上げられるほど裕福ではなくなっているのも大きいかもしれません。
故人のためとは言え、無駄にお金がかかる方法を良しとしないのが一般的になりつつあります。
葬儀は安価に執り行う傾向に
このように、一件あたりの葬儀の参列者、費用は減少傾向にあることがわかります。
また、葬儀の規模も全体的に見れば縮小されているようです。
今まで常識的だったと言える、大きくて盛大な葬儀から、シンプルで安価な小規模な葬儀というのが当たり前になりつつあるのかもしれません。
また、小規模な家族葬では、
「本当に親しい親族や友人だけでゆっくりとお別れができた」
「リラックスした葬儀であったために心身の負担が少なかった」
という声も少なくありません。
また、家族葬の場合は儀式の内容は簡略化することはないため、費用は抑えながらもきっちりとした式になる点が人気の理由でしょう。
さいごに
最近の調査結果では、家族葬や直葬の合計は3割から5割にも上り、今後もこの傾向はますます進んでくるでしょう。
参列したいという方が非常にたくさんいるような方の葬儀でなければ、無理に費用の高い一般葬にすることもないというのが常識になりつつあるようです。
また、費用が安価な家族葬などのシンプルな葬儀の方が、よりゆっくりと故人を偲ぶことができるというのも、この傾向を後押しする理由ですね。
コメントを残す